Photochromic Lens
調光レンズとは、紫外線などによる化学変化を利用して色が変わるレンズです。当時はガラス製の調光レンズが主流でしたが、現在はプラスチックレンズが主流となっています。
ガラス製の調光レンズは、1960年代初めにアメリカのガラスメーカー コーニングによって開発されました。ガラス調光レンズは、紫外線によりハロゲン化銀が、銀とハロゲン原子に分離し着色し、紫外線を除くと再び結合して色が退色するという化学反応を利用しています。
プラスチック製の調光レンズは、アメリカン・オプティカルから1982年に発売された「フォトライト」ですが、性能が悪く市場には受け入れられませんでした。世界初の商業的な成功は、1991年にアメリカのトランジションズ・オプティカルが発明したナフトピラン化合物を利用した調光レンズです。トランジションズは現在でも調光レンズの分野を牽引するリーディングカンパニーです。
エレガンス東京で取り扱っている調光レンズは大きく分けて3種類あります。紫外線で色が変わる一般的な調光レンズ、可視光線で色が変わる調光レンズ、偏光機能を備えた調光レンズです。以下それぞれの特徴を説明しています。
Photochromic Lens we selected
UV調光レンズ
メガネとサングラスの効果を備えた紫外線により色が変わる調光レンズですが、様々な特徴あります。まずは紫外線が多いほど、気温が低いほど色が濃くなります。よって夏よりも冬のほうが濃くなる場合があります。また紫外線により色が変化するため、紫外線カットガラスに覆われた車内では色はほとんど変化しません。上手くご使用いただければ日常生活を快適にしてくれるレンズです。
気温30度の日向での変化 ASAHI OPTICAL 調光レンズ
気温30度の日向での変化 HOYA 調光レンズ
- 色が変わるのは早く(約1分以内)、色が完全に抜けるのは時間がかかる(約5分以内)
- 紫外線が全く当たっていない状態でも薄い色が付く
- 紫外線の量が多いほど、温度が低いほど色が濃くなる
- 車内ではフロントガラスなどで紫外線がカットされるため、色が変わらない
- 気温が高いと色が濃くなりにくい
- 色が付いて状態でのトンネル、屋内駐車場などの暗い場所での運転は大変危険
- レンズメーカーにより濃度、変化の仕方に差がある
可視光線調光レンズ>>>>>>>トランジションズ エクストラアクティブ
2010年にトランジションズが開発した可視光線でも反応する調光レンズです。車内、気温が高くても色が濃くなるため、紫外線が強いアメリカやオーストラリアなどでは非常に好まれています。
気温30度の日向での変化 TRANSITIONS XTRActive
下の動画は可視光線調光レンズ トランジションズ エクストラアクティブと一般的な調光レンズの上に紫外線カット付きの無色レンズを重ねて日向に置いた状態です。可視光線だけでも、かなり色が濃くなるのがお分りいただけます。紫外線で色が変化する調光レンズも若干ですが色の変化が見られます。これは可視光線にもわずかに反応するためです。
左)Transitions XTRActive 右)ASAHI OPTICAL 調光レンズ
- 車内でも色が濃くなりやすい
- 気温が高くても色が濃くなる
- レンズカラーはグレーのみ
- 室内でも強い光に当たると色が変わる
- 色が変わるのははより早いが、色が完全に抜けるのにより時間がかかる
- トンネル、屋内駐車場などの暗い場所での運転は大変危険
一般的な紫外線で色が変化する調光レンズと比べたメリット、デメリット
偏光調光レンズ>>>>>>>トランジションズ ドライブウェア

光量に応じてグリーンイエローからコパー、そしてダークブラウンへとレンズカラーが変化する偏光機能を備えた可視光線調光レンズです。最初からレンズ濃度が50%と濃いため日常生活には向きませんがフィッシング、ゴルフ、ドライビングなどのアクティブな仕様に最適なレンズです。
気温30度の日向での変化 Transitions DriveWear